空気をごまかさないということ
2009 年 2 月 5 日
外気の重量を肌で感じたと錯覚してしまうほど、暑い日がある。
そんな日でも、ピアノの音は涼しく鼓膜を震わせる。
隣の家は、ピアノ教室。
耳を澄ませて推測するに、生徒が演奏している時間と、静寂に包まれている時間でレッスンの大部分を占めているような気がする。
静かな時間は、先生が生徒に指導しているときであろう。
そう、先生が演奏してお手本を示すことが、非常に少ない気がする。
考えてみると、それはとても良い指導方法なのかもしれない。
生徒がきちんと練習を積んだ土台がなくては、レッスンが成り立たないのである。
どんな分野でも、よもすれば、やたら手本を示して教えた気になっている指導者が多い気がする。
生徒の身についていないのに、授業が成立しているという自己満足を追い求めることだけに必死になるパターン。
それは、特定の誰かに対して嘘をつくこととは違う。
その場の空気をごまかしているということである。
空気をごまかしている人は、多くの場合、自覚がない。
誰にも気付かれず、誰にも指摘されずに時が経過していく恐ろしさ。
徹底的に生徒に演奏させることで、生徒を追い込み、指導者としての自己を追い込むことができるのだと思う。
カテゴリー: ピアノ教室
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